33年越し日展特選 陶芸家・近藤さん記念展「精魂込めた作品見て」

 
近藤さんが手掛けた装飾品「象嵌彩暁の景」

 陶芸家近藤学さん(67)=浪江町からいわき市に避難=は29日、全国公募展「改組新第7回日本美術展覧会(日展)」で特選を受賞したことを記念した展示会を、同市のいわきワシントンホテル椿山荘で始めた。33年越しにつかんだ特選。近藤さんは「精魂込めた作品をぜひ見てほしい」と話した。

 受賞した装飾品「象嵌彩(ぞうがんさい)暁の景(けい)」を展示している。半乾燥させた器の表面に文様を彫り、素地色と異なる土を埋める技法「象嵌(ぞうがん)」で、冬の夜明けのアシ原にスズメがいる情景を表現。このほか、これまで日展や日本現代工芸美術展に出展した作品などを展示している。

 近藤さんは日展に挑戦して5回目の1987(昭和62)年に、当時33歳で初入選した。国内トップレベルの芸術作品に感性や向上心を刺激され、出展者の中から全国で10人が選ばれる「特選」を新たな目標に励んだ。

 だが、目標への道のりは長かった。毎年かかさず出展したが、結果は入選。入選回数は2019年まで26回を数えた。「諦めの悪い性分だからな」と、40代から本格的に始めた「象嵌(ぞうがん)」の技法を磨き、20年の日展で念願の特選を受賞した。

 大きな志を持つことを信念とする近藤さん。「成功を収めても、そこで満足しない。次の目標に向けて腕を磨きたい」と高みを目指す。記念展は5月2日までで時間は午前10時~午後5時。問い合わせは同ホテル(電話0246・35・3000)へ。