柳美里さん劇場一新へ 南相馬・小高に22年春、常時開催可能に

 
改装を計画する劇場内で「小高区から世界に作品を発信したい」と話す柳さん

 南相馬市小高区在住の芥川賞作家柳美里さん(52)が、自宅敷地内の倉庫を利用して開業する小劇場「LaMaMa ODAKA」の改装を計画している。演劇イベントや映画の上映会を常時開催できる劇場とし、演劇文化発信の拠点を目指す。新劇場は来年春をめどにオープンする予定だ。

 柳さんによると、現在の劇場は、水道業者の作業場として使われていた施設を改装した仮設の施設だった。建物の強度や避難口、防風対策、トイレの数などが不足しており、興行場法上、月4日までの営業しかできないという。

 2018(平成30)年の開業以来、年に数回ほどイベントを行ってきたが、夏や冬には暑さや寒さも厳しく、イベント開催が難しいこともあった。住民に演劇をより身近に感じてもらうほか、継続して芸術を発信できる場所にしたいという思いから、改装を決めたという。

 秋ごろから改装に着手する予定で、費用はインターネットで資金を募るクラウドファンディングなどを活用する。劇場にはミニシアターとしての機能も備える計画だ。また、朗読会なども開き、地域の集いの場として活用する。柳さんは「演劇の道を目指す人たちのプロデュース活動もしたい。小高区から世界に作品を発信し、劇場が地域に残る場所になれば」と話した。