観光地閑散、業者ため息 新型コロナ、福島県緊急特別対策初日

 
閑散とした会津若松市の飯盛山=8日午前11時45分ごろ

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う県の緊急特別対策期間が8日、始まった。感染拡大地域として不要不急の往来自粛が要請された福島、いわき、会津若松3市の観光施設は人出がまばらで、受け入れ側からは「仕方がない」とため息が漏れる。一方、県民からは長期にわたる感染対策で自粛疲れを指摘する声もあり、我慢の時期が続く。

 感染が急拡大している会津若松市にある飯盛山近くの駐車場は午前中、数台の車のみだった。

 国指定重要文化財「会津さざえ堂」を管理する飯盛正徳さん(60)は「感染者が増えてきたので移動制限は仕方ない」と理解を示しつつ、「人の流れが止まっているのに商売を続けるのは厳しい」と閑散とした様子を見ながら切実な思いを口にする。

 県外の観光客の姿が見られ、埼玉県から友人と訪れた30代女性は「埼玉よりは状況が悪化していないと思っていた。ステージ3(感染者の急増)になるほど危機的な状況とは思わなかった」と驚いていた。

 いわき市小名浜の「いわき・ら・ら・ミュウ」で海産物の直売店を営む芳賀弘治さんも経営への不安を吐露する。団体客が見込めない中、県内の来場者まで減ってしまう影響は大きく、「我慢の時期は続くが、(緊急特別対策の実施を)もっと早く知っていれば魚の仕入れ量を調節できた」と県の発信時期に注文を付けた。直売店の利用客からは「(感染拡大を防ぐ)県の熱量が伝わってこない」との声もあった。