福島県全域で飲食店時短要請へ 知事「非常事態」、5月15日から

 

 県は12日、県内で新たに95人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。11日に陽性と判明し、8日の74人を上回り1日当たりの最多を更新した。内堀雅雄知事は12日、臨時記者会見を開き、「県内の感染状況は非常事態にある」として会津若松、いわき両市での酒類を提供する飲食店などへの営業時間短縮要請を県全域に拡大して実施する方針を示した。関係機関と調整した上で14日の県感染症対策本部員会議で正式決定し、15日の開始を目指す。

病床使用率9割迫る

 11日現在の病床使用率は過去最高の87.6%。人口10万人当たりの療養者数は34.13人に上り、病床使用率とともにステージ4(爆発的な感染拡大)の指標を上回っているほか、直近1週間(5~11日)の新規陽性者数(人口10万人当たり)も24.49人とステージ4の25人以上に迫る。内堀知事は県内の感染状況について「ステージ4に近づきつつあるステージ3(感染者の急増)」と危機感をあらわにした。

 県全域での時短要請は今月末までを想定しており、併せて県民に対して不要不急の外出自粛を求める方針だ。会津若松、いわき両市では午後8時以降の営業自粛を求め、応じた店舗には売上高に応じて1日当たり2万5000~7万5000円を基本に協力金を支払う措置を取っており、県全域でも同様の対応を軸に詳細を調整している。大規模イベント開催の可否や人数制限などの対応についても方針を検討する。

 内堀知事は、病床使用率が3日連続で8割を超えるなど逼迫(ひっぱく)する県内の医療提供体制について「新たに感染者が出ても入院する病院が見つからない、(宿泊療養施設の)ホテルの調整が付かない状況につながる。県民の命を守る上で、強い危機意識を持っている」と強調。その上で「地域限定の取り組みでは難しい部分がある」として、県民に対して県全域を対象とした強い措置に理解を求めるとともに、人の流れと飲食時の感染リスクを抑えるための対策への協力を求めた。