異音が確認された装置、12月点検時は異常なし いわきの工場爆発

 

 いわき市常磐岩ケ岡町沢目の化学品メーカー堺化学工業湯本工場で11日に起きた爆発事故で、昨年12月の工場内設備の点検では、爆発前に異音が確認された亜鉛末の分別装置「分級ファン」を含む設備に異常は確認されていなかったことが12日、同社への取材で分かった。爆発から一夜明けた建屋内にはいまも高温の亜鉛末が残り、市消防本部は同日も消火活動を継続した。

 同工場では毎年8、12月の年2回、工場内の設備の定期的な点検を行っているが、同社によると、昨年12月の点検では設備の異常などは見つからなかったという。また、爆発前に異音が確認された分級ファンは2017(平成29)年から使われていた。爆発直前には、爆発後に重傷を負った協力会社の63歳男性が異音に気付き、停止させようとしていたという。

 消火活動では、建屋内に残る高温の亜鉛が障害となっている。市消防本部などによると、12日現在の温度は400度前後。水や外気に触れると発火するおそれがあるため、砂を使って外部と遮断することで自然冷却を行っている。亜鉛は建屋内には約40~50トンほどあるという。建屋には同日、雨対策の防水シートも取り付けられた。同消防本部によると、鎮火は16日ごろになる見通し。また、同日からいわき中央署などが事故の原因特定に向け、建屋周辺での実況見分も始めた。

 同社によると、爆発の影響が少なかった酸化亜鉛工場は来週にも生産を再開する予定で、倉庫内に保管してあった亜鉛末と工業用酸化亜鉛は14日に出荷を始める予定。