買い物弱者に笑顔届ける移動販売車 23区より広い只見スーパー1つ

 
運用が始まった移動販売車「ただみ ほほえみ便」

 只見町明和地区で11日、町唯一となる移動販売車「ただみ ほほえみ便」の運行が始まった。東京都23区の約1・2倍の面積を有する只見では、昨年1月から町内のスーパーマーケットが1店舗のみとなっており、移動販売車を運用するうおかく専務の角田玲さん(47)=同町=は「買い物弱者となっている高齢者支援をはじめ、地域に笑顔を届けたい」と思いを語った。

 角田さんは、両親と一緒に明和地区で2019年12月までスーパーを経営。その後、学校や宿泊施設に食品などを納めていたが、新型コロナなどの影響で事業は縮小していた。スーパーの再開を地域住民から求められていた角田さんは屋外での販売による新型コロナ対策や高齢者世帯などの要望に応じて個別訪問ができる移動販売に行き着いたという。

 角田さんは昨年7月から移動販売車の構想を町に相談。高齢者の見守り活動などを行う町生活支援体制整備事業の一環として採択され、町社会福祉協議会を通じて移動販売車が貸し出されることに決まったという。同町の明和振興センターで同日、出発式が行われ、渡部勇夫町長や町社協の佐藤克彦会長ら関係者が晴れの日を祝った。

 走行中の移動販売車からは、同町出身のシンガーソングライター大竹涼華さんの楽曲が流され、集まった住民は談笑しながら買い物を続けた。角田さんは「お客さんとの触れ合いは(私に)元気をくれる。多くの人が地域に関わり只見を発展させる契機にしたい」と笑顔で初日を振り返った。