双葉・八幡神社に合祭殿建設 現地で地鎮祭、7月下旬完成予定

 
神社再建と「合祭殿」建設工事の安全を願う関係者=14日、双葉町

 双葉町の八幡神社は、東日本大震災の津波で全壊した神社再建と合わせ、境内に県神社庁と連携して礼拝施設「合祭殿」を建設する。震災と原発事故の影響で本来の鎮座地で祭事を開催できない神社の関係者が参拝などする施設で、各神社の祭りや伝統芸能の伝承の場としての活用が期待される。7月下旬の完成を予定している。

 県神社庁によると、災害などの影響で合祭殿が建設されるのは全国初。八幡神社は、国と県が整備している復興祈念公園の敷地内に位置していることから、神社再建に合わせた合祭殿建設の最適地として、県神社庁と準備を進めてきた。

 各神社の氏子の思いに配慮し、各神社のご神体はまつらず、祭事の都度に祭神(さいじん)を迎える遥拝(ようはい)の社殿とする。建設では、県神社庁の被災復興基金を活用するほか、伊勢神宮(三重県)の式年遷宮後に不要になった古材も使用する。

 双葉町中野字宮脇の現地で14日、地鎮祭が行われ、高倉洋尚宮司ら関係者約30人が出席した。県神社庁の丹治正博庁長は、震災や原発事故の影響を受けている神社が県内に70以上あることを踏まえ「復興できない神社が立ち上がるきっかけの場になってほしい」と話した。高倉宮司は「震災から10年で何とか一歩踏み出せた。震災前の(古里の)様子を思い出せる場になればうれしい」と願った。