「小高は可能性の塊」 西山さん、デザイン事務所15日オープン

 
「デザイナーと住民が交流する場になれば」と語る西山さん

 南相馬市の元地域おこし協力隊の西山里佳さん(36)は15日、同市小高区にデザイン事務所「表現からつながる家粒粒(つぶつぶ)」をオープンする。地域企業の広報活動支援やアトリエギャラリー、アートイベントを開催できる拠点を構え、小高区から芸術文化の発信を目指す。西山さんは「デザイナーと住民が交流する場になれば」と期待を込める。

 西山さんは富岡町出身。双葉高を卒業後、上京し、CDジャケット、ポスターなどのデザインや広報関係の仕事に従事した。東日本大震災後、浜通りでファッションショーやデザインの企画展を開いている友人らに影響され、フリーランスとして2017(平成29)年、拠点を福島に移し、18年には南相馬市の地域おこし協力隊として活動を始めた。

 今年4月まで協力隊の一員として勤務。事務所の開設を機に新たな一歩を踏み出すことを決めた。「小高区は一度、避難で人口がゼロになった土地。そんな場所だからこそ新しいことに挑戦しやすい。小高は可能性の塊」と話す。

 事務所の名前「粒粒」には「一人一人が粒として表現の場を広げてほしい」という意味を込めた。通常業務では、新商品のPRや会社のウェブサイトのデザイン、ロゴ作成などを通して企業の広報活動を支援する。そのほか、住民にアートに興味を持ってもらえるような体験イベントも行っていく予定だ。

 西山さんは「事務所運営を通して、福島でもデザインの仕事ができるということを発信したい。デザイナーやアーティストは遠い存在ではないということを伝え、若者の職業選択の一つになれば」と力を込めた。