輸出拡大へ果樹や花卉に補助 福島県、輸送技術開発や保冷庫導入

 

 県は本年度、県産の果樹や花卉(かき)の輸出拡大に向けた生産者への支援を強化する。鮮度を保ったまま輸送することができる技術開発や施設導入に対する補助制度を新設し、国際市場で求められる長期出荷体制を整える。両品目の輸出拡大により、世界に「ふくしまブランド」を積極的に発信するとともに、根強い風評の払拭(ふっしょく)や地域再生の取り組みを促進する。

 当初予算に関連事業費を計上した。果樹については、これまでの輸出で県産の高い品質が評価されているタイやマレーシアなどの東南アジアをターゲットにする。花卉は、中国が輸出規制をかけていないことを踏まえ、巨大市場への輸出に取り組んでいく。2023年度までの目標として、果樹の輸出量を19年度実績の131トンから150トンに、花卉については5万5000本から6万7000本に増やす計画だ。

 補助制度は、「グローバル化実践支援事業」と「ふくしまブランド産地整備事業」の2種類。「グローバル化事業」では、JAや農業者が組織する団体が行う輸送技術の実証などを定額で補助する。「ブランド産地事業」では、農業者でつくる団体などに対し、輸出対策で必要なハウスや保冷庫などの導入経費を3分の2以内で補助する。生産体制を整備することで、産地の競争力の底上げを図る。

 県産食品の輸入規制は東日本大震災直後の54カ国・地域から減少したものの、米国や中国、韓国など15カ国・地域で続く。県は果樹や花卉を足掛かりとして県産品の安全性や品質の高さを発信し、震災前に主要な輸出先だった中国などの規制解除につなげていきたい考えだ。

 また、国内市場での園芸品目の風評払拭に向けた補助制度も新設する。市場占有率が低い品目ほど、風評による価格の影響が大きい傾向にあることから、安定的な出荷や新品種の導入などで競合産地との差別化を図る取り組みに対し、定額または2分の1以内で支援する。海外向けと国内向けの両輪で魅力ある産地づくりを進め、本県ブランドの地位確立を狙う。