子どもの肥満傾向改善 2011~19年・県民健康調査まとめ公表

 

 県と福島医大は17日、2011(平成23)年の東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後に行っている県民健康調査「健康診査」の19年までの結果を取りまとめ、公表した。震災後、15歳以下の子どもにみられた肥満傾向が、年月を経て改善していることなどが示された。

 県は毎年、単年度の結果を公表しているが、これまでの結果をまとめて公表したのは初めて。

 県などは、原発事故の避難による運動量低下や、食生活の変化が肥満の増加に影響している可能性や、避難生活が危険因子と考えられる疾患が明らかになったとしている。

 まとめによると、15歳以下では、震災後に肥満とされる子どもは全体の5.5%程度だったが、15年には4%程度に改善した。一方で、脂質異常の改善は遅れている。

 16歳以上では、震災後1年以内の白血球数などから、放射線の直接的な影響は確認されなかったとした。ほかに、生活環境の変化やこころの指標、健康項目の関係を解析した結果、心的外傷後ストレス障害(PTSD)とメタボリックシンドロームの増加との関係がみられたという。

 県と福島医大は、避難生活による生活環境の変化などによる健康影響が考えられるとし、対策を一層重視するとしている。健康診査は11年3月11日~12年4月1日まで避難区域などに指定された13市町村に居住していた人を対象に実施している。