福島県など「被災住宅修理」迅速化 業者リスト提供、広域対応

 

 本県沖を震源とする2月の地震など大規模災害が相次ぐ中、県と県建設業協会は6月にも、被災した県内住宅の応急修理に関する協定を締結、住宅再建に向けた体制を強化する。被災地では一部事業者に業務が集中し、応急修理が進まない一因となっていた。県は県建築大工業協会、県工務店協会とも同様の協定の締結に向けた調整を進めており、対応する事業者の裾野を広げることで応急修理の迅速化につなげる方針だ。

 県建設業協会によると、災害時、県の要請に基づき応急修理に対応可能な会員企業約100社の名簿を提供する。県は市町村に会員企業を載せたリストを送り、市町村は罹災(りさい)証明書などの手続きで訪れた被災住民にリストを活用してもらうという。

 このほか会員企業は個別に把握した土砂崩れや道路の通行止め箇所などの被災状況も県に提供する。

 県などによると、ことし2月の本県沖地震では、17市町で災害救助法が適用され、同法に基づく応急修理が進められたが、今月14日現在、1035件の申し込みに対して完了は79件にとどまっている。被災地からは「業者がつかまらない」「受注量が多過ぎて対応できない」などの声が寄せられているという。

 県は同法が適用されていない42市町村でも応急修理を独自に行うことを決めており、協定を通して被災者が住む自治体以外の地域にある事業者も応急修理に当たることで、業務の円滑化も図るとしている。

 応急修理を巡り、県は2016(平成28)年に、県建設労働組合連合会(全建総連福島)と同様の協定を締結、117事業者が応急修理に当たってきた。その後も大規模災害が続発しており、事業者を増やす必要があると判断した。本県沖地震では協定締結前だったが、県建設業協会から協力可能な会員企業の紹介を受けた経緯がある。

 県によると、県建築大工業協会、県工務店協会は協定締結に前向きな意向を示している。県建築大工業協会は約80社、県工務店協会には約30社が加盟しており、県は「事業所数を増やすことで、被災者が選択できる事業所の幅を増やし、迅速な応急修理につなげたい」(災害対策課)としている。