カードに穴開け持ち去り 新たな手口に警戒、現金引き出し可能

 
パンチで穴の開いたキャッシュカード。磁気部分などが傷ついていなければ、使用はできる

 県内で「なりすまし詐欺」被害が後を絶たない中、県警が新たな手口に警戒を強めている。被害者の目の前でキャッシュカードに穴を開け、カードを持ち去る手口だ。穴が開いても、場所によっては使用に影響がなく現金を引き出すことができてしまうため、県警は「カードを渡さないようにしてほしい」と呼び掛けている。

 「キャッシュカードに穴を開けることで、持ち主に『もう使えない』と思わせるところが巧妙」。県警の担当者は指摘する。

 具体的な手口はこうだ。▽警察官などを名乗って被害者方に電話▽「キャッシュカードが悪用されている」などと話して暗証番号を聞き出す▽キャッシュカードを受け取る「受け子」が被害者方を訪れ、目の前でキャッシュカードに穴を開けて持ち去る▽詐取したキャッシュカードと聞き出した暗証番号で口座から現金を引き出す―。穴を開ける以外に、はさみで切れ込みを入れるケースもある。

 東邦銀行や福島銀行などによると、キャッシュカードは磁気部分やICチップに傷が付かなければ、使用は可能という。

 県警によると、キャッシュカードに穴を開ける手口の被害はこれまでのところ、県内では確認されていないが、関東近郊などでは被害が出ている。関東の詐欺グループが新幹線などで県内に「出張」して、犯行に及ぶケースもあるため、県内でも警戒が必要だ。

 県警生活安全企画課は「他人にキャッシュカードを渡したり、暗証番号を教えたりしないのが原則。穴を開けたからといって、安易に渡さないようにしてほしい」としている。