福島県、凍霜害に財政支援へ 営農断念を防ぐ、ファン導入など

 

 県は4月に発生した農作物の凍霜害を受け、被害を受けた農家に、樹勢回復のための肥料や農薬の購入費、実のならない枝を切り取る作業にかかる経費、防霜ファンの導入費などを補助する。深刻な事態に陥っている農家が多いとして、農家が生産意欲を失わず営農を継続できるよう、財政支援を強化する。

 内堀雅雄知事が24日の定例記者会見で発表した。肥料や農薬、種苗、人工授粉するための花粉、霜害を予防する燃焼資材などの購入費を県と市町村が3分の1ずつ補助する制度を構築し、農家の負担を3分の1以内に収める。また、上部から空気を送ることで地表の冷たい空気を逃がす「防霜ファン」の購入費も支援。従来ある国の補助制度に県独自の補助を上乗せし、農家負担を4分の1以内に軽減する。防霜ファンの単価は1ヘクタール当たり約1050万円と見込んでいる。

 また、実がならないことで無駄な枝が伸び、次期作に悪い影響を及ぼしたり、樹木が病気になったりするのを防ぐため、枝を切る作業に必要な経費として10アール当たり3万6000円を支給する。枝のせん除のために人を雇うケースも含め、収穫が望めない果樹の管理が負担となり、農家の生産意欲を衰退させないようにする。県は現時点で枝のせん除が必要な面積を1091ヘクタール程度、防霜ファンの整備面積を40ヘクタール程度と想定している。

 凍霜害は県内26市町村に及び、被害額は計27億6723万2000円と、記録の残る1980(昭和55)年以降で過去2番目、平成以降で最多だった。県は従来の技術支援に加え、財政面での支援を強化する必要があると判断。緊急対策費として5億5846万8000円を計上した一般会計補正予算を21日付で専決処分した。

 内堀知事は会見で「希望を持って営農を継続していただけるよう、支援策を推進していく」と述べた。