いわきから希少果物「フェイジョア」を広めたい 丸山夫妻奮闘17年

 
フェイジョア栽培に励む丸山雄三さんと妻の友子さん

 いわき市小川町の楽・農・人ゆうゆうファームは、国内であまり知られていない果物「フェイジョア」を生産している。丸山雄三さん(73)と妻の友子さん(73)が同市に移住し、国内で先駆けて生産を初めてから17年。今では全国各地に流通するようになった。丸山さんは「いわきからフェイジョアの魅力を発信していきたい」と栽培に励んでいる。

 丸山さんによると、現在でもフェイジョアの栽培は東北唯一で、全国でも3軒しかないという。丸山夫妻が栽培を始めたのは2004(平成16)年。その8年前に銀婚旅行で訪れたニュージーランドで目にしたフェイジョアの花の美しさに心を奪われたことをきっかけに、日本でも栽培したいと考えた。

 丸山さんは、32年勤めていた東京都内の建設会社を退職。栽培に適した土地を求めて長崎県や和歌山県を転々としながら北上した。いわき市小川町で条件に合う土地を見つけ、2003年にそれまで住んでいた埼玉県の自宅を手放し、移住することを決めた。

 栽培を始めてからも奮闘は続いた。フェイジョアの育て方を知っている人が国内におらず、防風ネットの設置や肥料の配合など手探りの日々が続いた。満足のいく実がなるまで約5年かかった。当初は二つだけだった品種は現在は15に増え、園内約300本の木になったフェイジョアを毎年消費者に届けている。

 丸山さんの農園はGAP(ギャップ、農業生産工程管理)の国内認証「JGAP」と「ふくしま県GAP(FGAP)」を取得、無農薬栽培にも励んでいる。丸山さんは「これからも新しい名産物として広めていきたい」と話している。

 農園ではフェイジョアの購入を予約で受け付けているほか、フェイジョアを使った生ドーナツやタルトなどの加工品を販売している。問い合わせは農園(電話0246・83・3110)へ。

 【フェイジョア】主にニュージーランドで生産される南米原産のフトモモ科の果物。大きさや形は卵に似ており、クリーム色の果肉から漂う芳醇(ほうじゅん)な香りが特徴で絶妙な甘さと酸味もある。ポリフェノールを多く含み、栄養価も高い。