福島県、ワクチン接種体制強化 新型コロナ、支援医療機関指定

 

 県は新型コロナウイルスのワクチン接種の円滑化と迅速化に向けた体制を強化する。各市町村で接種が本格化する中、「支援医療機関」を指定するなどして副反応などが現れた人に対応する体制を構築するほか、看護師の資格があっても現場を離れている「潜在看護師」の掘り起こしを進め、課題となっている「打ち手」の確保につなげる。26日、県庁で開いた医療調整本部会議で示した。

 県は支援医療機関として、地域の中核病院など県北6機関、県中4機関、県南2機関、会津・南会津2機関、相双4機関、いわき4機関の計22カ所を指定し、その後、拡充していく。指定により副反応の程度に応じて、接種医やかかりつけ医から支援医療機関、福島医大付属病院へと段階的に対応する仕組みを構築する。

 県内でも接種後の発熱や注射した部位の腫れなど副反応が疑われる相談などが寄せられている。接種会場でワクチンを打った直後に副反応が出た場合は現場で処置したり、市町村が救急搬送先などを調整するが、帰宅後など接種から時間を経て現れた副反応についても対応を明確化し、県民が安心して接種を受けられる体制を整える。

 一方、不足する打ち手の確保に向けて潜在看護師に復帰を呼び掛ける。県内の潜在看護師の数は把握できていないが、県看護協会と連携して周知を図り、「市町村の高齢者接種が円滑に完了するよう人数を確保したい」(新型コロナ対策本部)としている。

 高齢者の接種を巡ってはスタッフや会場確保に課題があるとして、県内6自治体が7月末までに終了できない見通しとなっていることが総務省の調査(20日時点)で判明。県は福島医大や県医師会などと連携し、市町村の要望に応じて医師を派遣したり、県有施設を集団接種会場として使用してもらうなど7月中に終えられるよう支援する方針。

 さらに高齢者施設や障害者施設でのクラスター(感染者集団)発生を防ぐため、施設職員が入所者と一緒にワクチンを接種する取り組みを推奨する。職員の接種は県内の一部自治体ですでに行われており、県は高齢の障害者が入所していたり、基礎疾患に該当する障害のある人がいる施設での同時接種を促すため、近く市町村に文書で通知する。