福島「花の写真館」復活 震災被災後に長期休館、記念企画も

 
秋山氏を象徴する花の写真やカメラなどが展示されている企画展

 東日本大震災で被災し、休館していた「福島市写真美術館」(愛称・花の写真館)が29日開所した。同館は、「桃源郷」という言葉で花見山(福島市)を全国に広めた写真家故秋山庄太郎氏の作品を展示しており、関係者が震災10年、秋山氏生誕100年の節目に文化芸術の発信拠点が復活したことを祝った。

 同館の建物は1922年、旧逓信省電気試験所福島試験所として建設された。市が譲渡を受け、2002年に市有形文化財に指定した。施設の利活用を考える中で、秋山氏の作品を展示する写真美術館の構想が浮上し、1階部分を復元整備して03年に開所した。

 写真愛好家を中心に注目される施設となったが、11年の東日本大震災で被災して一時は解体が決まった。しかし、保存運動や専門家でつくる検討委員会の提言により、修復して利活用するように方針を転換。事業費5億円を投じて耐震補強などに取り組んできた。

 同館で行われた開所式では、木幡浩市長が「リニューアルをうれしく思う。大正ロマン漂う施設で多くの芸術に触れてほしい」とあいさつし、関係者とテープカットした。記念企画として秋山氏の写真展も始まり、来場者は秋山氏を象徴する花や人物ポートレートの写真やカメラなど私物に見入っていた。

 写真館の住所は福島市森合町11の36。12月29日~1月3日は休み。問い合わせは写真館(電話024・563・4990)へ。