日時指定コロナワクチン接種「順調」 相馬、南相馬の独自方式

 
基礎疾患のない64歳以下の市民への接種が、1日から始まるワクチン接種会場=相馬市・スポーツアリーナそうま第1体育館

 新型コロナウイルスのワクチン接種で、県内市町村の多くが採用する予約制ではなく、行政が地区ごとに日時を指定する独自方式を採用する相馬、南相馬の両市で接種が順調に進んでいる。当初想定された苦情も少なく「分かりやすい」との声も多いという。相馬市は1日から基礎疾患のない19歳以上の接種を始める予定で、南相馬市も高齢者接種完了の日程を前倒しした。

 「予約の必要もなく、言われた日に来るだけ。簡単でいい」。2回のワクチン接種を終えた相馬市の72歳男性は安堵(あんど)の表情を浮かべた。同市が採用する「相馬モデル」は、市内を10地区に分けて接種日時を指定、当日に集団接種会場で接種を受けてもらう。接種順は、地区代表者のくじ引きで決めた。受ける側は接種日時を自分で決められないものの、インターネットや電話の予約といった手間は少なくて済む。指定日に受けられない場合は変更も可能で、高齢者施設も含めると、市内の65歳以上の84%となる9413人(5月26日現在)が1回目を終了した。

 市は当初、一方的に日時を指定するため苦情が来ることも想定したが、原史朗保健福祉部長によると「ほとんど聞いていない」という。高齢者接種の日程変更申し出は5%程度で、5月25日に始まった基礎疾患のある16~64歳への接種でも「(変更は)目立って多いわけではない」という。

 南相馬市も高齢者のインターネット予約の難しさなどを考慮し相馬市同様の方式を採用、高齢化率などを基に地区の順番を決めた。7月17日完了予定だった高齢者の集団接種は順調に進み、完了日を1週間前倒しした。64歳以下の接種も基礎疾患のある人を優先に6月中旬にも始まるという。

 同方式では、1日当たりの接種人数を指定するため職員配置も計画的に行える。ただ64歳以下の接種では働いている人も多く、市担当者は「(64歳以下の場合は)日時指定が難しいことが課題だ。市内の事業所に協力を呼び掛け、スムーズな接種ができるよう努めていく」とした。