「カワゲラの幼虫」...成長に2パターン 進化体系に新たな知見

 

 福島大共生システム理工学類の武藤将道客員研究員(30)らの研究チームが、昆虫の「ヒロムネカワゲラ科」の幼虫が独特な形態に成長するパターンが2種類あることを発見し、ドイツの昆虫学専門誌に発表した。研究チームは、カワゲラの仲間がどのように進化したかについての重要な発見だとしている。

 発表は5月7日付。カワゲラは温帯域を中心に生息する昆虫。研究チームは、カワゲラの中でも研究が進んでいないヒロムネカワゲラ科に着目。同科のミヤマノギカワゲラとヒメノギカワゲラの2種類について、ふ化直後で一度も脱皮していない1齢幼虫の形態を、光学顕微鏡などを用いて詳細に観察した。

 同科の幼虫は「ゴキブリ型形態」と呼ばれる平べったい独特の形をしていることで知られるが、観察の結果、ミヤマノギカワゲラの1齢幼虫がすでに平べったい形だったのに対し、ヒメノギカワゲラの1齢幼虫はスレンダーな形態で、脱皮して2齢幼虫になった以降に平べったい形態に変わるとみられることが分かった。同科の幼虫が独特の形態を取得する時期が2パターンあることが明らかになった。

 武藤さんは「今回の発見を、昆虫類全体の進化のシナリオの解明につなげていきたい」と話した。

 研究チームには共生システム理工学類の塘忠顕教授(54)=昆虫の比較発生学=も加わった。