古里・小高にバラ園2000株 いこいの場に、埼玉へ避難夫妻が開設

 
「小高の交流人口拡大につながるバラ園にしたい」と話す横田さん夫妻

 避難先のさいたま市で生活する横田芳朝さん(76)、裕子さん(73)夫妻は、南相馬市小高区にある自宅脇の農場にバラ園「川房ローズガーデン」を開設、地域住民の憩いの場となっている。さいたま市から車で約4時間かけて通い、約3年前からバラの栽培に力を注ぐ。「若い人が小高に興味を持つきっかけになってほしい」と願っている。

 横田さん夫妻は東日本大震災前、ナシや野菜などを栽培、販売する専業農家だった。サクランボ狩りも楽しめる観光農場の開設準備を進めていた矢先に震災と東京電力福島第1原発事故が発生し、古里を離れた。

 2016(平成28)年7月に避難指示が解除され、農場の除染も行われたが、「食べ物の生産は厳しい。花だったら放射能の問題もない」と考えた。農場に隣接する花の生産、販売などを手掛ける大森プランツからバラの苗木を譲ってもらい、栽培に初挑戦。長年の農業経験を生かしてバラの栽培面積を拡大させ、バラ園として解放している。

 バラ園は大森プランツの佐々木清志郎社長(65)が設計した。約50アールに現在、約120種類2千株の色とりどりのバラが咲き誇っている。バラのトンネルも12カ所設け、総延長約60メートルのバラのアーチも作った。

 横田さん夫妻は「小高は震災後、若者世代が大幅に減ってしまった。小高の交流人口拡大につながるバラ園になればうれしい」と話した。

 場所は南相馬市小高区川房字四ツ栗103。入園無料。見ごろは今月上旬。