靴の医療用中敷きAI設計システム開発 須賀川の企業と福島大

 
「正しい歩行を助ける中敷きを提供したい」と話す熊田社長

 義肢装具を製作する須賀川市のファーストヘルステックは、福島大共生システム理工学類の樋口良之教授と共同で、人工知能(AI)を活用した靴の中敷きの設計システムを開発した。歩行時の力のかかり方や骨格などのデータから一人一人に合った医療用中敷きを設計し、高品質な中敷きの提供につなげる。

 医療用中敷きは、足にかかる負荷などを正しい状態に戻し、足の骨格のゆがみなどを矯正するために使われる。従来は義肢装具士が患者の足を見て型を設計するが、AIが客観的なデータに基づいて設計することで、品質の均質化や測定時間の短縮が図れるという。

 同社の持つ専門的な技術を基に、樋口教授がシステムの基礎を手掛けた。専用のプレートの上を歩いてもらい足の大きさや形、負荷のかかり方などのデータを取り、AIが中敷きの型を設計。型を参考に、義肢装具士が中敷きを製作する。

 現在はシステムの性能向上に向けてデータを集めており、来年度の実用化を目指す。熊田新次社長(56)は「足のゆがみが腰痛や関節の痛みなどにつながる。将来的には、幅広い世代に日常用の中敷きを提供したい」と意気込む。

 同社は9日から、AIの精度向上を目的にモニターを募集。郡山市の靴店「ベルガモット」で足を測定して、学習用のデータを取る。協力者には後日、AIが設計した中敷きを提供する。問い合わせは同社(電話0248・94・8823)へ。