ドローン発火事故防ぐ eロボティクス、バッテリーに抑制機能

 
発火抑制機能付きバッテリーのサンプル(手前)と小型ドローン

 ロボット技術開発のeロボティクス(南相馬市)は、小型ドローン向けの発火抑制機能付きバッテリーを開発する。本年度中の完成と、商品化が目標。操作ミスによる落下の衝撃などでバッテリーから発火しそうになった時に、バッテリーに巻き付けたシートが防ぐ仕組みで、ドローンの安全性向上が期待される。

 同社によると、建物の点検作業現場で、天井や床下など狭所での小型ドローン活用の需要が高まっている。ただ、衛星利用測位システム(GPS)の環境が整っておらず、現在地の分からないドローンを操縦するには高い技術が必要となる。

 操縦者が小型ドローンを目視したまま飛行させるのも難しく、落下した衝撃で搭載されたバッテリーから発火する危険性が高まる。最悪の場合は、点検中の建物の火災にもつながる可能性がある。

 そこで、同社は発火を抑制できるシートと、飛行中や充電中の温度確認機能を搭載したバッテリーを開発する。シートは、東京都の消火器メーカーの協力を得て、水素と酸素が反応を繰り返して燃焼が拡大するサイクルを、カリウムによって断ち切る仕組みを用いた。バッテリーに巻いたシートがカリウムを放出し、バッテリーが燃え広がるのを未然に防ぐ。バッテリーにはセンサーを導入し、発火につながる危険な温度の監視も行えるようにする。

 同社は今後、バッテリーの改良を重ねた上で商品化し、ドローン製造を手掛ける企業などへ販売していく考えだ。

 プロジェクトリーダーの郡昌弘さんは「ブランド化を目指し、メード・イン・福島のバッテリーとして世界に提供していきたい」と話す。