宮城県の団体、処理水海洋放出に反対 「理解得られていない」

 

 政府は7日、東京電力福島第1原発で発生する処理水の海洋放出方針を受け、進めている関係者への2回目の意見聴取を宮城県で行った。出席した宮城県漁協など水産業や、農業、観光団体の代表者は処理水放出に反対の立場を示し「(放出への)国民や国際社会の理解は得られていない」と政府への批判が相次いだ。

 初回は福島、いわきの両市で5月31日に開かれた。今回は村井嘉浩知事をはじめ、宮城県内の漁協やJAなどの代表者が出席。政府側からは関係閣僚会議ワーキンググループ(作業部会)座長の江島潔経済産業副大臣らが出席した。

 宮城県側の出席者からは「海洋放出の方針決定に至った経緯の説明が十分になされていない」「説明責任を果たすため、政府が前面に立って対応すべきだ」などの意見が出た。

 原発事故後の宮城県内の水産業者らに対する東電の賠償対応への批判も相次いだ。県産地魚市場協会の代表者は、東電が裁判外紛争解決手続き(ADR)の和解案を無視していると指摘し「弁護士任せの冷たい対応が多い。東電を信用できない。国が権限を持って風評被害の対応をするべきだ」と注文した。

 また、若年層からの意見聴取を提案する発言もあった。県水産物流通対策協議会の布施三郎副会長は「若手へのバトンタッチをしようとしている。次から若手を呼んで、次世代の考え方を聞き、納得させてほしい」と要望した。

 農業や観光団体の関係者からは、風評被害を抑える具体的な対策を示すよう求める声や、海外に対して処理水放出についての丁寧な説明を望む声が出た。