葛尾に水稲育苗施設整備へ 帰還や営農再開促進、来春稼働目指す

 
葛尾村が整備する水稲育苗施設の完成予想図

 葛尾村は本年度、コメの苗を育てる「水稲育苗施設」を同村葛尾の北平、関場両地区に整備する。苗を確保しやすい環境を整えることで水田の利活用を促進し、農業者の帰還や営農再開を促す考え。来年4月の稼働開始を目指す。

 9日開会した6月議会で、村が施設整備のための工事請負契約に関する議案を提出した。

 村によると、施設は村が両地区にまたがる農地約8000平方メートルを買い取って整備、JA福島さくらが運営する予定。種もみを発芽させる機械棟、苗に光を当てる緑化棟、外気の環境に慣れさせる硬化棟の計15棟などを備え、75ヘクタール分の苗を生産できる。総事業費約4億5700万円で、福島再生加速化交付金を活用する。

 村によると、村内では風評被害や除染による地力低下などで農業者が離農し、耕作放棄地の増加が懸念される。水稲作付面積は震災前の135ヘクタールに対し、今年は49ヘクタールを見込む。各農業者が保有していた育苗施設は取り壊され、昨年度の作付面積36ヘクタールのうち30ヘクタールは、広野町などから苗を購入している状況だ。