大腸がん免疫療法、論文引用「トップ40」に 福島医大研究チーム

 

 福島医大消化管外科学講座の研究チームが発表した大腸がんの免疫療法に関する論文が、米国癌(がん)学会(AACR)が2019~20年に発行した九つの専門誌の論文の中で、最も引用された回数が多かった論文の上位40のうちの一つに入った。論文の影響力の高さを示す成果で、筆頭著者を務めた同講座の芦沢舞助教(37)は「大変名誉ある表彰でうれしい。これからもさまざまな形でがん治療に貢献したい」としている。

 論文は、同学会が発行する九つの専門誌の一つ「モレキュラーキャンサーリサーチ」に19年に発表された。研究チームは「マイクロRNA」と呼ばれる物質が、がん免疫療法の標的となる分子「PD―L1」のコントロールに関与していることを突き止めた。このマイクロRNAを制御することで、大腸がんの免疫療法の効果を高めることができる可能性があることを論文で指摘した。

 世界的に注目されているがん免疫療法に関する成果で、多くの研究者に引用されることになった。

 同学会は2年に1度、最も引用された論文40編を選出し表彰している。今回は4月に発行された特別号の雑誌で40編が発表された。

 芦沢助教のほか、同講座の岡山洋和講師(42)と河野浩二教授(58)が研究に加わった。岡山講師は「いつかがんの臨床現場に還元されることを願っている」、河野教授は「大変誇らしい。研究成果を実際の治療につなげられるよう、研究を続けたい」とそれぞれコメントした。