短歌で原発事故被災地発信、浪江の女性 兵庫県のコンクール入選

 
入選を喜ぶ根本さん

 浪江町の根本洋子さん(78)=相馬市在住=は、兵庫県小野市などが主催する「第32回小野市短歌フォーラム」一般の部で入選を果たした。根本さんは「31文字でずばりと物事を表現できるのが短歌の魅力」と今後の創作活動に意欲を示した。

 小野市出身の歌人、故上田三四二さんの功績をたたえ、全国から短歌を募集、優れた作品を表彰している。一般の部に1149首が寄せられ、1~5席に続き、入選15首、佳作30首が発表された。小野市で5日実施予定だった表彰式は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、根本さんの手元に受賞作品が掲載された冊子が届けられた。

 根本さんの作品は「パラ選手出前授業で見せる技 健常者の児ら息呑む前で」。テレビで見た障害のあるアスリートが競技する姿と、緊張感を持って見つめる子どもたちの様子を切り取った。選考委員を務めた、根本さん憧れの歌人馬場あき子さんから評価を得た。

 根本さんは東京電力福島第1原発事故後、避難所などでの生活を経て相馬市で生活している。詩作などに長く取り組んできたが、短歌は震災後から本格的に始めた。「原発事故は終わっていない。短歌に詠み、表現することで、発信していきたい」と話した。