脳活性化の仕組み解明 酵素シンポ、福島大・平教授に奨励賞

 
研究奨励賞を受賞した平教授

 福島大食農学類の平修教授は、酵素の働きを助ける物質「コエンザイムQ10」を摂取することで脳細胞の活性化につながる仕組みを解明した。

 さまざまな食材に含まれるコエンザイムQ10は、生命活動に必要なエネルギーの貯蔵、利用に関わるATP(アデノシン三リン酸)の作製を助ける補酵素。これまで身体的疲労感を軽くする働きがあることなどは分かっていたが、脳機能の向上につながるかどうかは判明していなかった。

 研究では、コエンザイムQ10を2週間経口投与したマウスと投与しないマウスで脳細胞の動きを比較。専用の機械を使ってマウスの脳内を可視化し、コエンザイムQ10が脳に蓄積されていることを確認。運動、行動、記憶をつかさどる脳細胞が活性化することを証明した。

 脳細胞の活性化は、脳神経疾患の予防や発病を遅らせる効果があるという。今後、脳神経疾患のうちパーキンソン病について調べ、コエンザイムQ10が認知機能に及ぼす科学的仕組みの発見を目指す。

 研究結果は、4日に開催された愛知県の医薬品会社天野エンザイム主催の酵素応用シンポジウムで研究奨励賞を受賞した。平教授は「栄誉ある賞をいただけて本当にうれしい。将来的に食で健康寿命を延ばすことができれば」と話した。