福島県、全国ワースト2位 19年度・ごみ排出量、リサイクル率

 

 県民1人が2019年度に出した1日当たりのごみの量は前年度比6グラム増の1035グラムで、富山県(1046グラム)に次いで全国ワースト2位となったことが環境省の全国統計で分かった。12.7%にとどまったリサイクル率も和歌山県(12.2%)に次ぐ全国ワースト2位。新型コロナウイルスの感染拡大による外出控えの影響で家庭ごみの増加が懸念されており、県は本年度、ごみ減量化に向けたモデル事業に乗り出すなど対策を急ぐ。

 ごみは例年、家庭ごみが7割、事業系ごみが3割程度で、災害ごみは含まれない。東日本大震災前は全国平均で推移していたが、震災後に急増。以降は高止まりが続き、12~15年度は全国ワースト1位、その後もワースト2、3位で推移している。

 原発事故に伴う避難区域に残されたごみや事業所の片付けごみなどが原因とみられ、19年度の増加について県は東日本台風(台風19号)の影響で家庭ごみが増えたためと分析している。

 19年度の市町村別排出量では、磐梯町の1363グラムが最も多く、北塩原村1301グラム、伊達市1292グラム、桑折町1290グラム、猪苗代町1230グラムと続いた。ごみの減量に向け、県は観光地の食品ロスが多いとみられる北塩原村と猪苗代町の宿泊施設で生ごみを堆肥化するモデル事業に乗り出す。

 市部でもごみの大部分を占める家庭ごみ対策を急ぐ方針で、福島市では家庭ごみの約1割となる草や枝ごみを削減するため粉砕機を貸し出し、チップ化して植物の根元にまいて雑草などを防止する「マルチング材」としてもらう事業を実施。県は効果を検証し、来年度以降、他の市町村にも取り組みを広げる考えだ。

 また、福島市と会津若松市は本年度、幅広い紙類のリサイクルに向けて「雑がみ」回収を開始。会津美里町では家庭で不要になった児童らの運動着やスポーツ用品などを回収して必要な人に無料で提供する活動が始まるなど、リサイクルの取り組みも広がりつつある。

 ただ、ごみ減量化には県民の意識向上が不可欠だ。県民への啓発に向けて県は、ごみの分別方法を調べたり、エコの取り組みを実践してポイントをためると県産品が当たる抽選に参加できる「環境アプリ」の運用を開始。4月22日のスタートから約2カ月を経過した21日現在のダウンロード数は2827件となった。県は早期の1万件ダウンロード達成を目指しており、ごみの減量化に向けて「リサイクルできる紙ごみはしっかりリサイクルに回すなど、一人一人が自覚を持って各家庭で行動してほしい」(一般廃棄物課)としている。