伝統継承へ練習開始、4年ぶり発表会へ 大熊「熊川稚児鹿舞」

 
熊川稚児鹿舞の練習に取り組む子どもたち

 大熊町の無形民俗文化財に指定されている「熊川稚児鹿舞(くまかわちごししまい)」を行う小中学生は26日、いわき市で練習を始め、4年ぶりの発表会に向けて動きを確認した。

 熊川稚児鹿舞は東日本大震災前まで、同町熊川の諏訪神社の祭礼で毎年奉納されていた。東京電力福島第1原発事故後は、保存会が避難先の同市などで発表の機会を設け、伝統をつないできた。

 近年は、避難先が分散したことで集まって練習することが難しくなったことに加え、コロナ禍の影響で発表する機会を失っていた。伝統芸能が途絶えることを危惧した保存会が今年、子どもたちに参加を呼び掛け、8月下旬の発表会に向けて練習を始めた。

 練習は同市鹿島町にある災害公営住宅の集会所で行われ、小学1年生から中学1年生までの4人が参加した。この日の練習では、子どもたちが「獅子頭」を着けて踊りに挑んだ。避難先の茨城県鹿嶋市から参加した松永龍希君(8)は「本番は緊張すると思うが、間違えないように練習を頑張りたい」と語った。

 保存会の宮本明会長は「発表は子どもたちの励みになると思う。また諏訪神社に奉納できる日まで発表会を開いて伝統をつなぎたい」と思いを込めた。