葛尾村、独自に「除染」検証 野行地区、復興拠点の避難解除へ

 

 葛尾村は、野行(のゆき)地区の特定復興再生拠点区域(復興拠点)の来春の避難指示解除に向け、学識者や村民らでつくる除染検証委員会を8月に設立する。環境省による除染効果を確かめ、帰還する村民が安全に生活できるかなどを調べる。村は検証結果を基に、準備宿泊や解除時期について国と協議を進めていく考え。

 村が27日、三春町で開いた野行地区対象の行政懇談会で方針を示した。原発事故による帰還困難区域を抱え、来春に復興拠点の避難指示解除を目指す双葉郡3町村のうち、復興拠点に関する説明の場を設けたのは初めて。行政懇談会には野行地区の村民28人が参加した。

 村は秋に開始を予定する準備宿泊で使用するため、10月末までに拠点内に宿泊交流施設を整備する方針も示した。施設は福島市にあった仮設住宅を再利用し、木造平屋4戸を設ける。

 同席した環境省の担当者からは、拠点内の除染と家屋解体がほぼ完了し、空間線量率がほとんどの区域で毎時3.8マイクロシーベルト以下となっていることが報告された。

 三春町に避難する男性(69)は「帰りたいという思いと、安全なのかという思いが重なる。未除染の山林から自宅の方に放射性物質が流れてこないか気掛かりだ」と話した。篠木弘村長は「解除ありきではなく、村民が納得した形で取り組みを進めていく」と述べた。

 村北東部にある野行地区は約1600ヘクタールが帰還困難区域になっている。村はこのうち約95ヘクタールを復興拠点として整備する。村によると、6月1日現在、同地区の住民登録者数は34世帯94人。このうち4世帯10人は拠点から外れており、国は除染や避難指示解除の方針を決めていない。