田母神、男子800初優勝 日本陸上選手権、五輪参加標準届かず

 
【男子800メートル決勝】1分46秒68の自己ベストで初優勝を飾った田母神(中央)=ヤンマースタジアム長居

 東京五輪代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権最終日は27日、大阪市のヤンマースタジアム長居で行われ、男子800メートル決勝で田母神一喜(23)=阿見AC、学法石川高卒=が1分46秒68で初優勝した。

 自己ベストで優勝した田母神は「日本一は高校3年の時にインターハイ(全国高校総体)で優勝してから取れていなかった。ようやく日本一に戻って来られたといううれしい気持ちでいっぱい」と喜びを語った。五輪参加標準記録の1分45秒20は突破しなかった。

 田母神は郡山市出身。2015(平成27)年の全国高校総体(インターハイ)1500メートルで優勝、中大に進学し中距離を中心に活躍し、18年の日本選手権1500メートルで3位入賞した。

 3年後のパリへ突き進む

 「日本選手権優勝とオリンピック出場」。男子800メートルの田母神一喜はプロランナーとしての目標の一つを達成した。高校3年から遠のいていた日本一の称号も再びつかんだ。

 トラックの貴公子が帰ってきた。ラスト300メートルから先頭を伺い集団の中でスペースを確保。残り100メートルから一気に切り替えトップに立った。完璧なレース運びだったが、「あっという間にゴールラインを割っていた」とラストスパートに注力し、フィニッシュでうまくポーズを決められなかったことを残念がった。

 大会初日に男子5000メートルを制した学法石川高の1年後輩遠藤日向の活躍に刺激を受けていた。「中学校から仲良くやってきた。(遠藤が)日本一をとった姿を見て自分もと強く思った」と明かした。

 中距離で世界と戦う道を選んだのは中大時代。当時は「日本男子はトラックが弱い。自分がその殻を破ってやろうと思った」と語っていた。今回自己ベストを縮め、1分46秒68で優勝した。しかし、世界は1分41~42秒台で表彰台を争っている。「『中距離では世界に行けない』と言われている種目だが、一歩ずつ世界に近づけるように頑張っていきたい」。五輪選考に絡めなかった悔しさは3年後のパリへ。揺るがぬ思いで突き進む。