福島県観光を疑似体験 自走ロボット遠隔操作、21年秋にも導入

 

 新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、県は今秋にも、遠隔操作できる自走型ロボットを使った本県観光の取り組みを始める。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から10年が経過する中、新型コロナの感染拡大で観光客の呼び込みが困難な状況を踏まえ、ロボットを通じた観光で本県の復興状況などを国内外に発信するとともに、感染症収束後の誘客につなげる。

 利用者が自宅などからパソコンやスマートフォンを使ってロボットに接続してロボットを操作、現地の担当者とコミュニケーションを取りながら観光を楽しむことができる仕組みだ。ロボット3台を導入し、県内の観光施設などに配置する計画で、国内外の観光客に加え、県外の中学校や高校の教育旅行などでの活用を想定している。

 導入するロボットは全日空グループのアバターイン(東京都)が開発した「newme(ニューミー)」。上部にカメラ付きのモニターを備え、通話も可能。モニターは可動式で、方向を変えることができる。人が歩く程度の速度で自走するため、利用者の意思に応じた操作を通じて、その場にいるかのような体験ができるのが特徴だ。

 ロボットを配置する施設は調整中だが、県外の中高生を対象に東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)の展示をロボットを通じて見学してもらうなど、本県の復興状況を広く発信するための使い方などを検討している。

 県は「ロボットを通じて本県の観光資源の魅力を効果的に発信し、新型コロナの収束後に実際に来県してもらうきっかけづくりにしたい」(空港交流課)としている。

 29日の6月定例県議会で坂本竜太郎議員(自民、いわき市)の一般質問に国分守観光交流局長が答えた。