只見線、上下分離方式に移行へ 福島県とJR東日本、国に申請

 

 2011(平成23)年7月の新潟・福島豪雨で不通になっているJR只見線会津川口―只見間を巡り、県とJR東日本は30日、県が線路や駅舎などを保有し、JR東が列車の運行を担当する「上下分離方式」に移行するための鉄道事業許可を国に申請した。同区間は来年9月までの復旧工事完了、同年内の運行再開を目指しており、申請を機にさらなる日程調整が進む見通しだ。

 JR東によれば、申請は問題がなければおおむね5カ月後に認められるという。運転再開までには、復旧工事の完了、安全確認のための試運転などの手続きを踏む必要がある。関係者は、今冬にどれだけ作業が進むかが、再開時期を確定する鍵になると指摘する。沿線の風景の魅力がより引き立つ、秋冬の観光シーズンに間に合うような再開通を望む声も上がっている。

 「上下分離方式」を巡っては、県とJR東が17年に基本合意書を締結している。現在の試算では、運転再開後には、県と会津地方の17市町村が年間2億円を超える維持管理費を負担することになる。このため、利用者を増やす対策を講じることが求められる。

 県は今後、観光列車の運行に加え、橋やトンネルなどの土木遺産認定などを進め、只見線の知名度向上を図る構えだ。JR東は「現在は会津川口駅の盛り土を施工している。一日も早い運転再開を目指し、工事を進めていきたい」としている。