「助け求める人身近に」 梁川出身・作家黒川さん、県内2高校に講演

 
虐待された子どもに取材した際の経験談などを話す黒川さん

 福島民友新聞社と一ツ橋文芸教育振興会は1日、「高校生のための文化講演会」をオンラインで開いた。伊達市梁川町出身のノンフィクション作家黒川祥子さんが、虐待を受けた子どもに対する取材の経験を語り、「助けを求めている人がもしかしたら身近にいるかもしれないという思いを常に持っていてほしい」と呼び掛けた。文部科学省、県教委、集英社の後援。

 虐待受けた子の取材語る

 ビデオ会議システムで福島市の桜の聖母学院高と、会津若松市の会津若松ザベリオ学園高をつなぎ、黒川さんは「大人になるってつらいこと?」の演題で講演した。

 黒川さんは虐待を受けた後、里親に育てられた子どもを取材した体験談を紹介。「大人を信じられず、対人関係に不自由がある」「幻聴や幻覚の症状も出る」などと伝えた。また、ある子どもが里子をカミングアウトした際、友人から人ごとのように振る舞われたエピソードにも触れ「想像力と共感を大事にしてほしい」と語った。

 生徒は「虐待はどうしたらなくなるか」「どのように当事者に取材したのか」など質問した。桜の聖母学院高の西村麻央さん(1年)は「社会の問題に興味を持ちながら生活を送りたい」とお礼の言葉を述べた。

 同振興会は両校に集英社文庫100冊や国語辞典、黒川さんの著書を寄贈した。