福島県「路線価」8年ぶり下落 新型コロナ影響などで収益低下

 

 国税庁は1日、相続税や贈与税の算定基準となる2021年分の路線価を公表した。県内の標準宅地4477地点の対前年変動率の平均値は、新型コロナウイルスの影響などで0.8ポイント減の0.1%マイナスとなり、8年ぶりに下落した。前年の1.6%上昇から0.5%マイナスに転じた全国平均と比べると下落幅は小さく、都道府県別の平均値の順位は全国9位。前年の17位から八つ上がった。

 新型コロナの影響で飲食店やホテルが立地する商業地を中心に収益力が低下したことが下落の主な要因とみられる。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後の復興需要が落ち着いたことや、19年の東日本台風(台風19号)で浸水した地域の需要減なども影響したもようだ。

 算定の基準日は1月1日のため、来年以降、新型コロナの影響はさらに広がる可能性がある。

 県内10税務署の最高路線価別で見ると、JR新白河駅周辺で需給が底堅いことを背景に、白河が唯一上昇した。上昇率は13.7%で、東北でも最高となった。

 昨年まで7年連続で上昇していた郡山に加え、いわき、須賀川、二本松の計4地点が横ばい。6年連続で上昇していた福島をはじめ会津若松、喜多方、相馬、田島の計5地点で下落した。