飯舘・長泥、除染土利用に「住民の目」 環境省、初の一般見学会

 
百瀬氏(左)の案内で野菜の実証栽培の現場を見学する参加者ら。除染土を盛り土として活用し、野菜の栽培が進められている

 飯舘村長泥地区で行われている除染で出た土壌の再利用事業を巡り、環境省は3日、初めての一般向けの現地見学会を開いた。

 東京電力福島第1原発事故によって生じた除染土は、再生利用や減容化などで最終処分量を減らすことが求められているが、国内外で理解が進まないのが現状。同省は継続して開く見学会を通じて安全性などを広く発信し、理解醸成につなげていくとしている。

 初回の見学会には村内外の約15人が参加。参加者は、福島地方環境事務所の百瀬嘉則土壌再生利用技術企画官の案内で、除染土壌を搬入して土と草木などに分別する「再生資材化処理施設」や農作物の実証栽培、水田の機能を確かめるために苗を植えた実証水田を見学した。農作物の実証栽培には、1キロ当たり5千ベクレル以下のものを盛り土に活用。百瀬氏は、昨年度収穫した野菜から、国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムは検出されなかったことを報告した。

 参加した同村の三瓶たつ子さん(69)は「盛り土に活用する除染土の放射性セシウム濃度を計測している現場や栽培されている野菜を見て、事業は安全に進められていることが分かった」とし「(環境省には)多くの人に現地を見学してもらい、住民目線で情報発信を続けてほしい」と求めた。