プラスチック海水中分解実験 小名浜海星高がデータ収集

 
金網に入れた生分解性プラスチックを海に浸す小名浜海星高生

 小名浜海星高は7日、いわき市の小名浜港で、微生物によって分解される「生分解性プラスチック」が海水中でどのように変化するかを確かめる実験を始めた。環境に優しいと注目される素材だが、微生物が多い陸上での実用性は確認されている一方、海洋での分解実績はデータのそろっていない部分がある。同校は、11月末まで調査を続け、海洋プラスチックごみ問題の解決策につなげていく考えだ。

 実験では、いわき市の小松道男さん(58)=小松技術士事務所長=が成形技術を確立した「ポリ乳酸」、海中で分解しやすいとされる「ヘミセルロース」、ポリ乳酸とヘミセルロースの中間素材「紙粉入りポリ乳酸」の3種類の生分解性プラスチックを使用する。それらを金網に入れ海水面、海中、海底の3カ所で分解度合いを調べる。

 2セットを用意し、1セットは毎日引き上げて観察し、もう1セットは実験終了まで引き上げずに変化を比較する。実験は小松さんが監修するほか、福島イノベーション・コースト構想推進機構やヘミセルロースを使った製品を作る事業革新パートナーズ(神奈川県)、紙粉入りポリ乳酸を活用するカミーノ(東京都)も協力する。

 7日は、同校水産クラブの2、3年生7人が、金網に入れた試料を海に浸した。同校海洋科2年の金成英さん(16)は「海中での分解度合いを調べることで、新たな素材開発につながるきっかけになってほしい」と話した。小松さんは「分解度合いが分かれば、用途に合った素材で製品を作ることもできるかもしれない。結果に期待したい」と語った。

 福島イノベーション・コースト構想推進機構は8日から、生分解性プラスチックの土壌での分解度合いを調べる「未来のために『生分解』コンテスト」を県内の高校で開く。8校18チームが、11月15日までさまざまな土壌で生分解の状況などを競う。