上質な逸品「会津塗懐中時計」 福島の時計店制作

 
懐中時計を手に「時代に合わせた形で会津塗の伝統を大切にしたい」と語る斎藤さん

 福島市方木田の竹屋時計店は、会津塗で装飾したオリジナル懐中時計を制作した。漆工芸の上質なデザインの逸品に仕上がり、店主の斎藤直樹さん(71)は「漆器だけではなく、アクセサリーなど時代に合わせた形で会津塗の伝統を大切にしたい」と力を込める。

 懐中時計の本体には国際的な評価が高いスイスブランドの「ティモール」を使用。表面は文字盤で、裏面の内部に収めるステンレス製のリングに唐草模様や金粉をまいた蒔絵(まきえ)、貝殻をちりばめた螺鈿(らでん)などの絵柄を施した。約20種類あり、同店などで販売している。

 同店は昨年で創業75周年を迎え、記念にオリジナル懐中時計の制作を企画。老舗で会津塗を現代風にアレンジしたデザイン性も追求している会津若松市の関漆器店に監修を依頼した。

 本来は木地が漆塗りに最適とされるが、個性的な作品を数多く手掛ける会津塗の蒔絵師大竹信一さんが職人技を駆使してステンレスに筆を入れた。

 漆塗りの時計は大手メーカーも販売を開始したが、価格が100万円前後に高騰している。竹屋時計店のオリジナル懐中時計は会津塗の木製ケースや組みひもが付いて8万8千~13万2千円。斎藤さんは「時計と漆塗りは相性が良く、もっと身近な存在になるようにしたい」と思い描く。

 竹屋時計店の住所は福島市方木田字古川5の5。営業時間は午前10時~午後7時。水曜日定休。問い合わせは同店(電話024・572・3035)へ。