富岡に震災アーカイブ施設 11日開館、変化を比較

 
震災と原発事故に関する資料などが並ぶ展示室

 富岡町が独自で整備したアーカイブ施設(震災記録施設)「とみおかアーカイブ・ミュージアム」は11日、同町本岡字王塚に開館する。約430点の資料をそろえ、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で一時全町避難を余儀なくされた町の災害の記憶と教訓を広く発信する拠点として役立てる。9日には、報道機関向けの内覧会が開かれた。

 同町役場近くにある施設は鉄骨3階建てで、延べ床面積は約3500平方メートル。町の成り立ちや震災前の住民の暮らしの風景を紹介しながら、震災と原発事故を境に町がどのように変化したのかを伝えることをテーマとした展示構成を心掛けている。

 震災前に焦点を当てたコーナーでは、縄文時代の土器や石器、住民でにぎわう昭和20~40年代の中央商店街の姿を再現した模型などを展示している。震災と原発事故を題材にしたスペースには、津波で被災したパトカーや針が止まったままの時計などが並ぶ。震災当時を振り返る町民の証言映像を流すシアターも備えている。

 町は年間1万人の来館を目指しており、かつて地元で営まれていた製塩の体験などのワークショップも充実させる方針だ。館長を務める町生涯学習課の佐藤邦春課長は「当たり前の日常のいとおしさに触れるとともに、自分の町で災害が起きたときにどうすればいいのかを考えてもらう場になれば」と話した。