素早い消火活動、若松の建物火災で企業と小学校連携

 
消火活動への貢献で感謝状を受けた佐藤部長(左)と横山校長

 会津若松市川原町で6月の日中に空き家1棟などを焼いた建物火災。現場では消防署員の現場到着前に、地域の学校や企業関係者が連携して素早い消火活動に取り組み、火災の拡大を防いだ。関係者は「必死だったが、地域に貢献できて良かった」と安堵(あんど)する。

 火災が起きたのは6月7日の午後3時20分ごろ。現場は住宅などが密集しており、火の勢いも強かったため周辺の建物に延焼の恐れがあった。その火災を確認し、すぐに駆けつけたのが、現場北側にある城西小の教職員と消防器具などを扱うホシノの社員だった。

 「どうにか火の勢いを抑えたいと必死だった」と同校の横山譲治校長はその時の緊迫した状況を振り返る。火災発生時、ほとんどの児童は下校していたが、約40人の教職員はまず、現場周辺と校舎内に残る児童の安全を確認した。その後は横山校長の指揮で、校舎内にある消火栓のホース数本をつなぎ合わせ、約60~70メートル先の燃えさかる炎に向けて放水した。

 ほかにも駆けつけたのがホシノの佐藤勲本店統括部長ら社員3人だった。同社は消防・防災用品に関わっているため器具の扱いに慣れており、「何か力になれば」と、消火栓のホースをつなぐ作業に苦戦する教職員に的確にアドバイスし、連携してスムーズな消火活動につなげた。

 その後に消防隊が到着し火災は鎮火。出火元の空き家は全焼したものの、そのほかの被害は隣接する住宅など4棟の部分焼にとどまり、けが人も出なかった。会津若松消防署の担当者は「火の勢いが強く、(迅速な消防活動がなければ)もっと被害が出てもおかしくなかった」と話す。

 迅速な消火活動に協力したとして6月29日に同消防署城南分署で感謝状の伝達式が行われた。横山校長は「訓練もなしに素早く行動した教職員を誇りに思う」、佐藤部長は「地域に貢献できてよかった」と話した。