つらさ共有、ほっとできる 映画「君がいる、いた、そんな時。」

 
映画「君がいる、いた、そんな時。」より(©とび級プログラム)

迫田監督7月25日舞台あいさつ

 映画「君がいる、いた、そんな時。」(迫田公介監督)が23~29日、福島市のフォーラム福島で上映される。25日には迫田監督が同館で舞台あいさつを行う。

 物語は、監督の出身地でもある広島県呉市を舞台に、ハーフというだけでいじめられる小学6年生の男子(マサマヨール忠)と、明るさが空回り気味の同級生(坂本いろは)、そんな二人に優しく接する図書室の司書(小島藤子)の3人を中心に展開する。生きることに少し不器用な彼らが、大切な人を守るために一歩を踏み出すストーリーだ。迫田監督は「人と出会い、互いの苦しさを知り、相手のために何かをすることで自分も強くなれる。自分が大事にしたいことを守ることの大切さを伝えたい」と語る。

 昨年6月、東京で公開されたが、最初の緊急事態宣言が解除された時期と重なり、映画業界が苦境に立たされている最中だった。「この後に劇場で公開されていく映画にバトンを渡さなければならない。(コロナ禍からの)ステップアップの一つの映画になれるよう、ここで止めてはいけないと思った」。以後、全国各地で公開を続けている。

 撮影は2018年に行われたが、そのストーリーは期せずしてコロナ禍を生きる今の私たちに優しく寄り添うものとなった。「今は何かと闘うよりも、共感したり分かり合ったりすることが処方箋になるんじゃないかと思っている。凝り固まった価値観や、勝ち負けや優劣などの戦いから、ちょっと降りることができる、心が軽くなる映画だと信じている」

 県内での上映に当たり迫田監督は「しんどい状況が続きますが、"しんどい"と言っていいんだよ、って思える映画を届けます。閉じ込めてしまった気持ちや、つらさを共有できるような、心がほっとできる映画だと思うので、福島の皆さんにもこの作品と出合っていただきたいです」とメッセージを寄せた。

 舞台あいさつは25日、午前11時からの上映終了後に開催する。問い合わせはフォーラム福島(電話024・533・1717)へ。