「主食用米」作付面積減達成へ 福島県内21年産

 

 県内の2021年産の主食用米の作付面積(6月末)は約5万4960ヘクタールと前年産実績から4240ヘクタール削減され、前年産から3500ヘクタール減とする目標を達成する見通しとなった。大規模生産者を中心に飼料用米などへの転換が進んだことが要因。県やJAなどでつくる県水田農業産地づくり対策等推進会議が21日、福島市で開いた説明会で示した。

 主に飼料用米への転換が進み、作付面積は4877ヘクタール増えた。一方、麦・大豆などへの転換が進まずに全水稲作付面積が増え、備蓄米面積も前年産を下回った。加工用米や輸出米への転換も伸び悩んだ。

 推進会議は21年産の主食用米について、新型コロナウイルスの感染拡大によるコメの需要低迷を受け、国の生産調整(減反)政策が本格的に始まった1971(昭和46)年度以降、最大規模の削減目標を掲げた。5月末時点では目標に届いていなかったが、感染拡大による飲食業の窮状が続いているのに加え、県や市町村、JAなどが連携して生産者を訪問し、飼料用米への転換を呼び掛けたことから、米価下落への危機感が高まり、6月に入って急速に転換が進んだとみられる。

 説明会に出席した菅野孝志JA福島五連会長は「生産者をはじめ関係者がそれぞれの立場で、飼料用米などへの転換に強力に取り組んでいただいた結果だ」と関係者の協力に感謝した。一方「コメの需給環境が極めて厳しい状況であることに変わりはない」とも述べた。

 推進会議の試算では、20年産米の5月末時点の県平均価格(60キロ当たり)は1万3851円で、前年同期比1348円(9%)減。コメの需要減少が続く中、推進会議は厳しい状況が当面続くと想定している。このため、来年産米についても、飼料用米のほか、ブロッコリーやタマネギなど高収益が見込める作物、麦・大豆など水稲以外への転換を含め、需要に応じた生産・販売の取り組みを進めていく。