いわきでギョギョ! 本物そっくり木彫り「魚介類」

 
「作品の難易度を上げたい」とモクズガニの木彫りに挑戦した小玉さん

 海に近い場所では、住宅地の水路でもカニにお目にかかれるいわき市。海に通じる鮫川に近い同市中岡町の「日本料理錦翠」を訪ねると「ギョギョ!」、店内に立派なモクズガニが...。

  そんな小芝居を打ちたくなったのは、日本フィッシュカービング協会員の小玉照夫さん(70)=同市植田町=が彫ったモクズガニが本物そっくりだから。小玉さんは毎年、同店で個展を開き、木から彫り出したリアルな魚で来店客を楽しませている。今年は「とにかく作品の難易度を上げたい」と甲殻類に初挑戦した。

 モクズガニの制作に要した期間は約3カ月。ほとんどの作品の場合、1本の木から魚を彫り出しているが、モクズガニを1本の木から彫るのは難しく、胴体と手足を別々に彫った。

 それでも、小玉さんが「一番のお気に入り」という目や、足のバランス、胴体の浮き具合など、リアリティーを追求。「魚介類を扱うプロが作品を見て、本物はこんなんじゃないと言われたくない」と実物を参考に、複雑な手足や胴体の筋一本一本まで緻密に再現した。

 今年はモクズガニをはじめ、ヒラスズキやカツオ、スズメダイの仲間といった新作を含む15点を8月31日まで展示している。

 今後の制作活動について「伊勢エビは難しいし、究極はミノカサゴかな」とわくわくした表情で話す小玉さん。飽くなき挑戦心に早速、次回の個展が楽しみになってきた。
(本田武志)

 ■錦翠の営業時間 午前11時~午後3時、午後5時~同9時。水曜日定休。問い合わせは同店(電話0246・63・1581)へ。