中野八幡神社の再建祝う 震災津波で流失、安寧願い神楽奉納

 
社殿内で奉納された神楽=8日午前、双葉町

 東京電力福島第1原発事故による全町避難が続く双葉町中野の中野八幡神社で8日、東日本大震災の津波で流失した社殿の再建を祝い古里の安寧を願う竣工(しゅんこう)祭や例祭などが行われた。関係者が住民をつなぐ心のよりどころとして神社を守り続けることを誓った。

 約20人が出席した。神事に続き、氏子でつくる浜野はまなす会が神楽を奉納したほか、兵庫県淡路市の伊弉諾(いざなぎ)神宮から、いわき市のアクアマリンふくしまを通じて奉納されたみこし2基がお披露目された。

 氏子総代の高倉伊助さん、浜野はまなす会の新家俊美会長があいさつ、来賓の伊沢史朗町長、県神社庁の丹治正博庁長らが祝辞を述べた。

 中野八幡神社は、震災と原発事故の影響で再建が難しい各地の神社の神様を離れた場所から拝んだり、祭事の都度に祭神を迎える「合祭殿」を兼ねる神社として、県神社庁と連携して再建された。今後、境内の整備が進められ、9月14日に合祭殿の竣工祭が行われる予定。

 神社を含めた地域一帯は、国と県が整備している復興祈念公園に含まれているほか、震災による地盤沈下などで、住民らが中野地区に住居を再建するのは難しい環境となっている。高倉さんは「この地区は戻れないが、せめて年に1回は神社で祭りを行い、若い世代に地域の絆をつないでいきたい」と語った。