「人流抑制」一定の効果 繁華街閑散、いわき市まん延防止1週間

 
まん延防止措置が適用される中、お盆を迎えた鹿島ショッピングセンターエブリア。例年なら通路を埋め尽くす来客が減少している

 新型コロナウイルス感染拡大でいわき市に県内で初めてまん延防止等重点措置が適用されてから、15日で1週間となる。お盆を迎えた繁華街や商業施設では混雑が消え人流抑制の効果はみられる一方、経済活動や社会生活への打撃は大きい。関係者からは「何とか今回で収束してほしい」と切実な声が漏れる。

 服飾や飲食など多業種のテナントが入る鹿島ショッピングセンターエブリア。例年なら多くの家族連れでごった返す店内にその光景はなく、繁忙期には物足りない客足を見せる。

 客数は一昨年と比べて半減、昨年比でも3割減だ。昨年は首都圏からの帰省控えが影響したが、今年はさらに地元客の減少が加わる。9月に予定していたイベントの見合わせも決め、社長の斎藤英行さん(59)は「厳しいが人流を減らす時。今は我慢するしかない」と苦しい胸中を明かす。

 いわき湯本温泉の老舗旅館「雨情の宿新つた」では、全国の中学生が参加する野球大会が中止となり、貸し切り予定だった15、16日の予約が全てキャンセルになった。おかみの若松佐代子さん(63)は「今更予約は埋められない」と肩を落とす。周辺の複数の旅館でも同様の予約が入っていただけに、影響は大きい。

 市内のある旅行会社では、学校や保育施設の宿泊訓練や教育旅行関係の予約がなくなった。ツアーなどはこれまでも人が集まらず催行できない状況だが、担当者は「旅行シーズンの秋にも影響するのではないか」と警戒感を示す。いわき市と首都圏や仙台を結ぶJR東日本の特急や新常磐交通の高速バスは元々、例年の2~3割の予約や利用率となっていたため、大きなキャンセルや減少の動きはみられていないが、いずれも「出控えの影響は出ると思う」としている。

 JRいわき駅前の飲み屋街では多くの飲食店が休業を決め、閑散としていた。酒類を提供せずに営業することを決めた元気酒場「春夏冬(アキナイ)」の店長工藤将博さん(51)は「(重点措置適用後に)『酒は出せるか』と訪ねてきた若者がいた。こっちも頑張っているんだ。しっかりとした意識を持ってほしい」と訴えた。