「ネコ型土製品」置物人気 遺跡出土品モチーフ、SNSで話題

 
丸三安田瓦工業が販売している「ネコ型の土製品」をモチーフにした置物

 郡山市西田町の縄文時代の遺跡から2000(平成12)年に出土した「ネコ型の土製品」をモチーフにした置物を新潟県の瓦製造会社が販売し、ネコ好きを中心に人気を集めている。

 土製品は19年に県立博物館で行われた企画展「あにまるず~どうぶつの考古学」で初めて紹介され、会員制交流サイト(SNS)を中心に話題となった。

 販売しているのは丸三安田瓦工業。SNSのツイッターを通じて制作の依頼を受けた同社取締役の遠藤俊さん(46)は工房でも飼うほどのネコ好きで、そのかわいらしさからすぐに商品化を決めたという。

 同社はオンラインショップで1月末、22個限定で販売すると2分で完売する人気ぶりで、これまで色違いの約20種類を計千個ほどを販売した。商品名は、提案者の名前などから「a―be cat.(エービーキャット)」。同社のオンラインショップで色違いの12種類を販売している。価格は660円から。

 実は同社と郡山市の縁は深い。東日本大震災前まで瓦用の粘土は同市産を使用していたが、震災後は除染の影響で価格が4倍ほどに高騰したことから使用を断念したという。

 「今でも良質な郡山の粘土を使いたいと思っている」と遠藤さん。現在の夢は、この商品を同市の粘土で作ることだという。同社は5月、文化振興に役立ててもらおうと売り上げの一部を同市文化施設整備基金に寄付した。今後も寄付を続ける考えで、遠藤さんは「地元の方が地元の文化に触れる機会にしてほしい」と話している。

ネコではない可能性

 遺跡から出土した土製品はネコ型として人気を集めるが、実はネコをかたどったものではない可能性が高い。県立博物館の高橋満学芸員によると、土製品が作られた縄文時代は、土で動物をかたどった物を作る際に、動物の体全体をかたどる特徴があり、体の一部で作られることはないという。

 遠藤さんもそのことを承知しており、「(ネコ型として)押し通すしかない」と苦笑いを浮かべながら制作を続けている。