地銀舞台の人間ドラマ いわきの元支店長・高橋さん、小説を出版

 
小説「支店長、大変です!」を自費出版した高橋さん

 元地方銀行支店長で、いわき市泉町の高橋健さん(62)は、ある地銀の支店を舞台に、行員たちの人間ドラマを描いた小説支店長、大変です!」を自費出版した。高橋さんは「性別や年齢に関係なく、一生懸命頑張る行員たちの物語が、読んでくれる方の応援メッセージになれば」と話す。

 高橋さんが小説を書き始めたのは2015(平成27)年7月。50代半ばを迎え、大学の卒業旅行で作りかけたままとなっていた詩「ゲルニカに寄せて」を完成させ、散文的に書いていた詩が6千字に達していたことに気付き「小説が書けるかも。書きたい」と創作意欲が湧いてきた。

 五つのエピソードからなる「支店長、大変です!」は、自らの経験を生かし、16年10月から1年半ほどかけて書き上げた。舞台となる地銀や個性豊かな登場人物、ストーリーなどは全てフィクション。物語の語り手となる支店長の目を通し、痛快なサクセスストーリーや小さな恋の話、家族物語など、バラエティーに富んだ物語が描かれている。

 出版に向けては、東京都の小説教室に通い、文学賞に応募するなどして作品のレベルを確認。ユーモアあふれるストーリーや丁寧な描写などが高い評価を得た。三つめのエピソードの「支店長、臨月です!」は、いわき市の第42回吉野せい賞奨励賞を受賞した。

 「辛口で核心を突いてくる」という高校時代からの友人たちの叱咤(しった)激励も大きな力になった。

 「サラリーマンとして普通の人生を送ってきたからこそ描けるものがあると思う」という高橋さん。「多くの人に読んでもらい、面白いと言ってもらえれば最高」と目を細める。

 千部発行。いわき市のヤマニ書房、鹿島ブックセンター、水野書店で販売している。価格は1320円。書店以外での購入など、問い合わせは発行所の雄峰舎(電話0246・23・1471)へ。