フィブリノゲン製剤「福島宣言」 適正使用、安定供給訴える

 
座長を務めた大戸福島医大総括副学長

 日本産科婦人科学会と日本心臓血管外科学会、日本輸血・細胞治療学会の3学会は21日、危機的な大量出血患者の救命に有効とされる「フィブリノゲン製剤」をテーマとした特別シンポジウムをオンラインで開いた。参加者は医療機関での適正使用や、安定供給の重要性を訴える「福島2021宣言」を決議した。

 フィブリノゲン製剤は、出血を止める作用がある体内のフィブリノゲンが低下した患者に、止血のために投与される薬。出産時の危機的な大量出血患者などの救命に有効とされる。製剤の保険適用の拡大などを求めて長年取り組んできた大戸斉福島医大総括副学長が座長を務めた。

 福島市の福島医大福島駅前キャンパスに配信会場が設けられ大戸氏らが進行を務めた。厚生労働省の担当者や医師らが登壇し、フィブリノゲン製剤の有効性や安全性について報告した。

 福島2021宣言では、フィブリノゲン製剤がかつて薬害肝炎問題を引き起こしたことを踏まえ、適正に使用されるよう関係学会が注意喚起すべきとした。また、先天性の低フィブリノゲン血症患者への供給が滞ることがないよう、安定供給が維持されるべきだとした。大戸氏は「迫力ある議論が展開され、意義深い時間だった」とシンポジウムを振り返った。