自動修復コンクリート生産、浪江に拠点 23年4月操業へ協定

 
福島RDMセンターの完成予想図

 コンクリート製造大手の会沢高圧コンクリート(北海道苫小牧市)は24日、浪江町の産業団地に研究開発型生産拠点「福島RDMセンター」を建設すると発表した。損傷部分をバクテリアが自動修復する「自己治癒コンクリート」の量産や、大型ドローンによる「空飛ぶコンクリート3Dプリンター」の実現など、浪江発の技術革新を進める。11月に着工し、2023年4月の操業開始を目指す。

 センターは、町が東京電力福島第1原発事故後、請戸地区で造成を進めている南産業団地の2区画に立地する。敷地4.6ヘクタールに研究開発棟、工場棟、エンジンドローン耐久試験棟、屋外型の実証フィールドなどを設ける。総工費は約30億円で、国の補助金を活用する。雇用は開業時に約30人を予定し、26年度のピーク時は約100人を見込む。

 同社は、首都圏市場を視野に入れた研究基盤と生産能力の増強を検討する中で、本県の浜通りで展開されている福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想に注目。昨夏には南相馬市の福島ロボットテストフィールドに入居し、浪江町への進出に向けて準備を進めてきた。研究開発は、脱炭素など6分野での展開を想定している。

 24日には、浪江町役場で工場立地に関する基本協定の締結式が行われ、吉田数博町長と会沢祥弘社長が協定書を交わした。会沢社長は「自己治癒コンクリートは、コンクリートを使わない社会をつくるという逆説的な考えから生まれた。脱炭素の実現に向け、従前型のメーカーではなく、新しい時代の産業の在り方を浪江から切り開いていきたい」と話した。