還暦の手習い...画業24年 須賀川・鈴木さん、白内障乗り越え絵筆

 
「まだまだ描き続けたい」と創作意欲を語る鈴木さん

 「コロナにも病気にも負けていられない。2度目の個展を目指してますます頑張ります」。須賀川美術協会副会長の鈴木秋子さん(84)=須賀川市=は、新型コロナウイルス感染拡大で不要不急の外出自粛が続く状況でも意気盛んだ。今春には目の病気を患ったが、かつて孫が使っていた部屋をアトリエに改修し、日々、絵画の創作に打ち込んでいる。

 鈴木さんが画業を始めたのは60歳の時だった。家事に子育て、孫の世話など家族のために尽くしてきたが、孫が進学で家を離れたのを機に「自分のために何かを始めよう」と思い立ち、絵手紙を始めた。

 元々絵を描くことが好きだった鈴木さんは、水彩から油彩、フリーアートなどにも創作の幅を広げ、同時に県展をはじめとした多くの展覧会で入選を重ねた。その集大成として昨年7月、矢吹町のふるさとの森芸術村で個展を開催。ただ、会場や作品のサイズの都合で展示できなかった作品も多く、美術関係者から2回目の開催を要望する声があった。

 しかし、創作に打ち込んでいたさなかの今年4月、右目に白内障を発症。6月には左目も発症し「霧がかかったようで絵が見えない」という状況になったが、7月に作った眼鏡で視力を取り戻し再び絵筆を手にした。

 「体と相談して無理をしないように」と言いながらも、毎朝起床したらすぐに手足の運動をして自分にスイッチを入れて意欲を駆り立てている。

 "還暦の手習い"で始めた画業も来年は25年目になる。「四半世紀は通過点。まだまだ描き続けたい」と、張りのある元気な声を響かせる。