東京パラ、輝く福島県勢 車いすラグビー橋本、車いすバスケ豊島

 
車いすラグビー1次リーグのデンマーク戦でボールをキープする橋本=国立代々木競技場

 初陣の橋本2トライ

 次世代のエース候補がパラリンピックデビューを果たした。26日の車いすラグビー1次リーグデンマーク戦。チーム最年少、19歳の橋本勝也(三春町役場)が途中交代で出場し、初のトライを決めた。「パラの舞台に立てたすごさを改めて実感した」とかみ締めるように語った。

 デンマークは、初戦で3連覇を目指すオーストラリアを破った難敵。前日のフランス戦は出場機会がなく勝利を見守った橋本は、この日もベンチでその時を待った。

 試合は序盤から激しい攻防を繰り広げ、前半を30―26で折り返す。55―45で迎えた第4ピリオド残り3分13秒。主将の池透暢(ゆきのぶ)(日興アセットマネジメント)と交代でコートに入ると、わずか11秒後に初トライを決めた。

 その後は二つのパスミスがあり「悔しい以外の言葉が見つからない」と振り返ったが、攻撃的なプレーでボールを奪取するなど計2トライでしっかり役割を果たした。

 27日の1次リーグ最終戦は、2019年の国際大会で敗れ、橋本が「ベンチにいて何もできなかったあの試合を思い出すとつらい練習も頑張れた」と語るオーストラリア戦。因縁の対決を前に、橋本が静かに闘志を燃やしている。

 豊島からリズム

 自国開催で悲願達成を―。車いすバスケットボール男子の豊島英(あきら)(WOWOW、いわき市出身)にとって3度目のパラリンピックが幕を開けた。「大きな1勝を挙げられた」。26日のコロンビア戦に先発出場した日本の主将が攻守に存在感を示した。

 初戦はチームで3番目に長い30分45秒の出場で、第4クオーター(Q)の勝負どころで連続ゴールを挙げるなど4得点3アシストを記録した。この試合でも光ったのが豊島の武器のスピードだ。中学3年時に出場した県障がい者スポーツ大会の陸上競技では、日常用の車いすにもかかわらず、競技用の車いすで出場した選手を差し置いて優勝。当時から周囲を驚かせていた。

 第1Qの速攻では自ら切り込み、得点をアシスト。さらには巧みな車いす操作で相手に自由なプレーを許さなかった。チームへの貢献度を示す指標は「11」で「初戦の硬さがある中でリズムをつくってくれた」と指揮官をうならせた。

 東日本大震災10年の節目に男子初のメダルを目指す。「東北の方の心に響くプレーをしたい」と頼もしい姿を見せつけた。